カルチャー日記2005

感染症により焼けただれた傷も,5月の末になると癒はじめているよう感じます.

今月から,私の摂取したカルチャーを紹介する「カルチャー日記」*1を連載します.*2

あくまで主観です.文句を言わないでください.

 

 

 

 


輪るピングドラム

「輪るピングドラム」 Blu-ray BOX(限定版)

作中で度々言及される「運命」についての台詞が印象的.

きっと何者にもなれない僕たちに仕組まれた運命は変えられるのか.

そもそも運命なんて存在するのか.

そんな疑問を抱きつつ進む物語のなかで,登場人物は仕組まれた運命を変えようともがいている.

人は誰かに運命を渡すことで生きていけるのかもしれない.

 


かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜

かぐや様は告らせたい?~天才たちの恋愛頭脳戦~1(完全生産限定版) [Blu-ray]

とにかくかぐや様が可愛い.

おそらく,藤原書記派の人も多いのだろうとは思うが,私はかぐや様派.

恋愛モノなのにめちゃくちゃ展開が遅い.

とてももどかしい.

しかし,ギャグが面白く,胸キュン要素も多いので全く飽きさせない.

頭を空っぽにして見ても,心が満たされてゆく作品.

現在は二期を試聴中.

展開が気になる.

 


リトルフォレスト

リトル・フォレスト 夏・秋

リトル・フォレスト 冬・春

橋本愛さんが主演の作品.

橋本愛さんが出演している作品はアバター,さよならドビュッシーあまちゃんに続いて4作目.

岩手県の大森という場所で,主人公いち子は猫と生活している.

自給自足している彼女は,四季折々の食材で料理を作っている.

旬の食材によって構成される料理は季節を閉じ込めている.

次にそれを食べられるのは1年後だろうか,2年後だろうか.

いち子にとって料理は日記のようなものなのかもしれない.

生きるために摂る食事がそれ以外の意味を持つの意味を考えさせられる.

 

 

星の王子さま

星の王子さま (集英社文庫)

人生で5度目か6度目の星の王子さま

今朝の食事や家族旅行での会話内容,子供の時の記憶など,人間は多くのものを忘れていく.

では,記憶に留まっているものは本当に大切なものなのだろうか.

忘れてしまっている「本当に大切なもの」を思い出させてくれる.

 

 


コンビニ人間

コンビニ人間 (文春文庫)

人は基準を設け,それを超えた人だけが社会に認められる.

その基準を越えようと努力する人もいれば,基準自体に興味がない人もいる.

前者は基準とのギャップがコンプレックスになるだろう.

では,後者はどうだろうか.

社会に認められない人は社会の一部ではないのだろうか.

私はそうではないと思う.

社会に認められない人にもどこに居場所が必要だ.

 


見えない涙

見えない涙

詩集.

作者の言葉が毛布のように暖かい.

普段なら暑くて脱ぎ捨ててしまう毛布も,包まれてみるといいものだ.

詩集を買うのは初めてだったが,短い文章によって日本語の美しさが際立つ.

 

 


夢の骨が襲いかかる!

夢の骨が襲いかかる!

 長谷川白紙さんの最新アルバム.

7曲中6曲がカバーである.

今までのような肉体拡大するようなサウンドではない.

おそらく,長谷川白紙の楽曲制作の骨を曝け出すような作品.

カバーも長谷川白紙の吸い込んだ音楽の解釈の吐露だろう.

実際に全ての曲がピアノとボーカルで構成されていて,その点ではとてもシンプル.

今までの曲と比較すると,「夢の骨が襲いかかる!」感覚が分かるだろう.

*1:橋本愛のカルチャー日記

*2:飽きるまで